相続放棄をするときの注意点

2017-09-19

「亡くなった親父の借金が発覚した...」銀行系カード等がスピード審査で作れるなど、お金を借りやすくなった時代。

親が亡くなった後の相続放棄の可能性も他人ごとではなくなってきました。

 

「もし親に多額の借金があったらどうしよう。」と不安な方、またはすでに、相続放棄を申請しようと考えている方も中にはおられるでしょう。

そこで、今回は相続放棄を行うときの注意点とやるべきことをご紹介します。

 

■相続放棄をしようと決断する前に。

 相続放棄を行うと、借金だけでなく、自分にとってプラスになること、つまり、継ぎたい遺産も放棄しなければいけません。

基本的に全てを引き継ぐか全てを放棄するかのいずれかの選択になります。ここが安易に相続放棄をしてはいけないといわれている所以です。

受け継ぐものの中に株や自宅が含まれている場合など、きちんとプラスとマイナスを考慮して、相続放棄の手続きを始めなければいけません。

また、相続放棄の申請期間は被相続人が亡くなった次の日から原則3か月以内となっています。

この期間内に家庭裁判所に申出書を提出しなければなりません。

 

■相続放棄を行うともう後戻りできない。

 借金や遺産相続の争い、相続の際に必要な様々な手続きに関与しなくてよくなるところが相続放棄のいいところですが、デメリットも大きいです。

それは後から相続放棄の取り消しができないということです。詐欺や脅迫などの事情が無い限り取り消しはできません。

後から自分にとって大きな利益となる遺産が発覚しても相続することができないので、慎重に決断しなければなりません。

 

■相続放棄の前に相続財産に何があるのかきちんと確認。

 相続放棄をするべきかどうか決めるには、自分が相続するかもしれない財産には何があるのかしっかりと把握する必要があります。

確認する内容は、預金はいくらか、不動産の有無、証券の有無、借金があるかどうかなどです。

これらの確認のため遺品の整理はある程度徹底した方がよいでしょう。タンスの引き出しの隅に知らなかった銀行通帳があるかもしれません。

現物がなくても郵便物や電話帳、日記などの記録から、何らかの取引が分かる場合もありますので、隈なく目を通すようにしてください。

 

今回は相続放棄を行う際の注意点とやるべきことを理解いただけたでしょうか。

手続きの詳細については、本サイトの相続放棄の各ページでより詳細に記載していますので、参考にして下さい。